内容説明 |
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<「マテ茶」は発がんのリスクが高くなる> 「減量」「血液サラサラ」などの健康目的でお茶を飲む人が増えています。その一つが「マテ茶」です。マテの正式名称は、「イエルバ・マテ」といい、南米のブラジルとアルゼンチンの両国にまたがる雄大なイグアナ滝の周辺に育つ10メートルほどの木です。 この木の葉を摘んで乾燥させ、粉末にして湯で抽出して飲むと、「心身の疲労回復」「食欲抑制」「強壮作用」「消化促進」「生理機能の改善」「利尿作用」「老化防止」などの効果があるそうです。健康食品やネットショップのホームページでは、そのようなうたい文句が書かれています。 マテ茶の成分を分析すると、マテ茶100グラム中にカフェイン1〜2g、テオブロミン0.45〜0.9g、テオフィリン0.5gが含まれています。効果は主成分のカフェインによるものと思われます。カフェインは大脳新皮質興奮させ、眠気を吹き飛ばし、疲労感を和らげます。脳が興奮するため、食欲を少し抑えられるほか、強い利尿作用もあります。 しかし、カフェインには強壮作用や老化防止は期待できないばかりか、飲み続けると危険を伴う場合があります。高血圧、心臓病、不安定症候群の人がカフェインを摂り過ぎると、症状を悪化しかねないので、マテ茶は禁物です。また、何杯もマテ茶を飲み続けると、カフェインによる脳の興奮が昂進しすぎて、不安、不眠、振るえなどの副作用が発生することがあります。 マテ茶には発がん性が指摘されています。ウルグアイやブラジルでは、マテ茶の愛飲者にガンが多いことが明らかになり、今、社会問題となっています。 1996年、ウルグアイ国立がんセンターのステファニー博士が、1988〜1994年にマテ茶を飲んだ991人の男性を追跡調査し、マテ茶を飲まない人と比べての結果を雑誌「がんの疫学」に報告しています。これによると、マテ茶を飲むことで、肺がんの発生リスクが2.9倍、腎臓がんの発生リスクが3.0倍に増えたと報告しています。しかも、マテ茶を飲む量に比例して、発がん率が高くなっていたので、マテ茶がこれらのがん発生に密接な関係していることがわかります。 ブラジルでもマテ茶による発がん性の調査が行われています。1994年に、ブラジルのアーマンド・フラッピア研究所のピントス博士が、同国南部の男性を対象にマテ茶による発がんリスクを調べ、雑誌「疫学」に報告しています。それによると、マテ茶によって口腔がんの発生リスクが1.9倍、喉頭がんの発生リスクが2.2倍に上がっていたと報告しています。しかし、コーヒー愛飲者の発がんリスクは上がっていなかったといっています。 カフェインには発がん作用がありませんので、マテ茶に含まれる特別な物質ががんを引き起こしているものではないかと推測しているようです。宣伝文句にあるような効果を期待するなら、緑茶やコーヒーを飲み、発がんリスクを冒してまでマテ茶を飲む理由はないと思います。
「イエルバ・マテ」 ウィキペディア(Wikipedia)より
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