内容説明

 
   

 

<ミネラルの効用、所要量、許容上限摂取基準>

1.カルシウム

 カルシウムは人間の体の中で最も多く存在しているミネラルです。現代人に最も不足しているといわれているミネラルがカルシウムです。日本の水質が軟水でカルシウムの含有量が少ないこともカルシウム不足の一因なっています。

 カルシウムは骨や歯を強くして、骨粗しょう症を防ぎます。心臓の動きや血液状態を正常にする働きがあります。高血圧や動脈硬化を予防したり、精神を安定させたり、ストレスや不眠を緩和します。ミネラルが失われやすい出産前後や激しいスポーツの後などは特に必要です。

 不足すると、骨粗しょう症、高血圧、動脈硬化、イライラの原因となります。過剰摂取は、脱力感、食欲不振を招きます。

 所要量(1日)男性 600mg 女性 600mg
 許容上限摂取量  2,500mg
 多く含まれる食品:田作り、干しえび、どじょう、ワカサギ、チーズ、ヨーグルト、
牛乳、煮干し 

 

2.マグネシウム

 マグネシウムはカルシウムと最も深い関係にあります。それは、カルシウムの働きや吸収を助ける重要な役目をしていることです。マグネシウムが不足すると骨の中のカルシウムが溶け出してしまいます。そのため、体内のカルシウムとマグネシウムの比率である2対1で摂ることが大切です。

 マグネシウムは、心臓、腎臓などの循環器との関係が深く、狭心症、心臓病、心筋梗塞、脳卒中などの心臓疾患を予防します。また、マグネシウムはカルシウムと同じように、神経の高ぶりを抑え、安定した精神状態を保ちます。ストレスはマグネシウム不足を引き起こしますので、ストレスを感じる人は意識して摂るようにしましょう。過剰摂取をすると、傾眠、低血圧になります。

 所要量(1日)男性 320mg 女性 260mg
 許容上限摂取量   
700mg
  
多く含まれる食品:アマランサス、アーモンド、するめ、カシューナッツ、大豆、ひじき、落花生 

 

3.カリウム

 体内のカリウムは細胞内に90%以上含まれ、特に、筋肉や神経細胞に多く存在します。筋肉の収縮や神経伝達に不可欠で、体液の正常なバランス、ペーハー値を調整しています。

 カリウムは、細胞内のナトリウムを排除して、血圧を下げて、正常に保つ働きがあります。そのため、血圧が高い人はカリウム不足になる傾向があります。食品から簡単に取れますが、体外に排泄される量が多いです。また、加工食品を多く摂るとカリウム不足となります。カリウムが不足すると細胞内にナトリウムが増え、心臓の異常や筋肉の脱力感を引き起こします。カリウムを過剰摂取すると、腎機能障害や不整脈を招きます。

 所要量(1日)男性 2,000mg 女性 2,000mg
  許容上限摂取量   なし
  多く含まれる食品:刻みこんぶ、大豆、するめ、さといも、トマトジュース、アボガド、さつまいも

 
4.ナトリウム

 ナトリウムは、細胞の外にあって働くミネラルで、細胞内で働くカリウムと細胞膜を通して、細胞の浸透圧を維持するなどの重要な役割を果たしています。また、ナトリウムは、体液の量やpHの調節と、筋肉の収縮や神経活動にも密接な関係があります。

 ナトリウムを過剰に摂取すると、血圧上昇の原因ともなり、他のミネラルの吸収や働きを阻害することがわかっています。日本人はナトリウム不足を心配することはありませんが、非常にあせをかいたときは、意識的にナトリウムを補給するとよいでしょう。ナトリウムが不足すると、筋肉痛や熱ケイレンが起こります。過剰摂取は高血圧、浮腫(むくみ)が発生します。

 所要量(1日)10g以下
 許容上限摂取量   なし
 多く含まれる食品:食塩、味噌、しょうゆ、即席中華麺、カップ麺、塩いわし、塩サケ、
梅干し

 

5.鉄

 体内の鉄分の70%は赤血球中のヘモグロビンに含まれ、体のすみずみまで酸素を運ぶ働きをしています。鉄が不足すると鉄欠乏性貧血が起き、動悸、息切れ、食欲不振となります。また、免疫力も低下するため、粘膜の炎症が起きます。ビタミンCは鉄の吸収を高め、リンの吸収を妨げます。

 所要量(1日)男性 10mg 女性 12mg
 許容上限摂取量   
40mg
 多く含まれる食品:あさり水煮缶、豚レバー、あさり佃煮、ひじき、鶏レバー、がんもどき、大豆、かつお角煮

 

6.銅

 鉄が不足することで起きる鉄欠乏性貧血の場合、鉄だけを補給してもヘモグロビンが合成されて、改善されることはありません。銅が鉄分の働きをサポートしているためで、鉄と銅の関係は深く、酸素を運ぶ酵素のなかにも、セットで使われます。銅は抗酸化酵素の構成成分でもあります。

 所要量(1日)男性 1.8mg 女性 1.6mg
 許容上限摂取量   
9mg
  多く含まれる食品:するめ、ほたるいか燻製、牛レバー、いいだこ、しゃこ、ほたるいか、フォアグラ、かき

 

7.亜鉛

 亜鉛は体内の300もの酵素を活性化するのに欠かせない重要な働きをしているミネラルです。タンパク質の合成に関与しているため、亜鉛が不足すると、味覚障害や皮ふトラブルが起こります。活性酸素を抑制する酵素を活性化する作用があり、がんや老化予防に役立ちます。

 所要量(1日)男性 12mg 女性 10mg
 許容上限摂取量   
30mg
 多く含まれる食品:かき、牛肩赤身肉、ラム肩肉、豚レバー、するめ、うなぎ蒲焼き、豚肩ロース

 

8.マンガン

 マンガンは銅とともに、骨のもととなるコラーゲン合成に欠かせないミネラルです。月経前症候群の改善にも期待されています。ビタミンB群、マグネシウムなどと連携して、筋肉疲労の原因である、乳酸を分解する働きがあります。セレンと同じように生殖機能の低下も防ぎます。

 所要量(1日)男性 4mg 女性 3.5mg
 許容上限摂取量   
10mg
 多く含まれる食品:いたや貝、アマランサス、ライ麦全粒粉、栗、ヘーゼルナッツ、パイナップル缶、玄米ご飯

 

9.セレン

 セレンには、体を錆びつかせる、活性酸素を抑える作用があります。抗酸化ビタミンとして知られるビタミンEよりも、強い抗酸化力を持つため、微量ミネラルながらもガンの発生をくい止めたり、老化を防止します。免疫力を高めたり、病気の抵抗力を高める働きもあります。

 所要量(1日)男性 55μg 女性 55μg
 許容上限摂取量   
250μg
 多く含まれる食品:ワカサギ、イワシ、カレイ、帆立貝、ねぎ、ビール、かき、たら、牛肉、玄米ご飯、毛ガニ

(注)「所要量」、「許容上限摂取量」は「第6次改定日本人の栄養所要量について(厚生労働省)」による。

 
     

 

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